映画「長いお別れ」中野量太監督
試写会のチケットをいただいたので久しぶりに映画を観てきました。「長いお別れ」タイトルを見れば爺の世代では、R・チャンドラーのハードボイルド小説「The Long Goodbye(邦題 長いお別れ)」を懐かしく思い出します~男ぽい台詞の数々がいまだ忘れられません。昨夜、観てきた「長いお別れ」は、タイトルが同じではありますが、R・チャンドラーの小説とは両極に位置するような家族愛に満ちた映画でした。
「中野量太」監督の上映前の舞台挨拶によれば、近い将来、約五人に一人、家族や本人が認知症に罹患するそうです。映画「長いお別れ」は認知症に罹患した元中学校校長の父親が亡くなるまでの7年間、家族との愛の物語でした。一般に認知症は、症状が進行するにつれ介護に疲れ、ともすれば暴言や虐待などの行為もあり徘徊を防ぐため身体拘束まで行われる、悲しいことですね~
「中野量太」監督が描いた認知症とは家族愛に包まれれば暴言や虐待などは無縁であるはずだとのメッセージが強く伝わってきました。父親が「帰る、」「帰る、」と云っては徘徊を繰り返す、、何処へ帰るのか~三本の傘をもって~
父親役の「山崎 努」まさに名優ですね 母親役の「松原智恵子」少しばかり浮世離れた性格であるが、認知症を前向きに受け止めて物語を明るくしています~そして二人の娘「蒼井 優」「竹内結子」それぞれに深刻な悩みを抱えながら父親の介護に尽くす、、女房が差しだしたハンカチが帰宅後もまだ濡れていました。お薦めの映画です。
中野量太監督の舞台挨拶
by flycoachman
| 2019-05-22 21:38
| 映画